天体写真コレクション 羽刈の里天文台より

冷却CCDカメラによる天体写真の掲示。観測ドームの製作過程や使用器具など紹介しています。

NGC6995 東側網状星雲 南部

 8月27日の夜は、珍しくクリーンな星空でしたので 月明かりや 時々通り過ぎる薄雲にもめげず撮影しました。 
 東側星雲は通称NGC6992ですが、これの南(下)はNGC6995とされています。今回は主に南の部分をナローバンドで撮影しました。 
網東 H-rgb 
  TOA150 830mm Ha:20'x6 O3:20'x4 計200' AOO合成
 OⅢバンドが結構シャープだったので、淡い部分と一緒に強調したのが下の画像です。 ”デジタル現像”などで余計に手を加えましたが、こちらのほうがよいかも知れません。
  
網東 H-rgb digi 
 この部分に関しては 赤紫の Hα域の上に 青いベールが覆っているように見られ 英語名のVeil Nebula の名にピッタリです。

 …では、Hα、OⅢの各バンドではどうなのか? と言うことで、星雲の南部をトリムアップして両者の構造を別々に見てみました。

網東 H 
 上がHαで、下はOⅢです。 Hαのほうは、同じ超新星爆発残骸である 『かに星雲』や『くらげ星雲』などと類似のフィラメント状のものが感じられます。 一方下のOⅢ画像では とても繊細な 絹のヴェールのようなものを感じますが如何でしょうか? 拡大してご覧ください。
網東 O 
 そしてAOO合成したのが以下の画像です。
網東 H-rgb digi下 

 次は …お天気次第ですが… 同じく網状軍団の中央部を撮りたいと思います。またお越しください。


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  1. 2013/08/30(金) 22:50:03|
  2. 星雲 星団
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天の川銀座 デネブ周辺

 白鳥の中心付近からガーネットスターを入れたにぎやかな部分です。 北アメリカ、サドル付近はともかくとして、左には ケフェウスの散光星雲がガーネットスターとともに かすか~に写りました。  8/12枝折峠での撮影です。

 右下のほうには、網状星雲NGC6992(東側)が、これまたかすか~~に写っています。

白鳥-ケフェウス 1
  EOS60Da  フィルターLPS-P2  FL?mm(記録忘れ)  8'x6枚 ISO800   少しトリミング (アバウト多くてスミマセン)

 色々「写っています」…と言われてもお困りかと思いますので、少し赤っぽくなりますが見やすい処理にして矢印も加えました。 (左の矢印: ガーネット  右:網状 です)
説明1 
  西側の網状の中にある 52#星(4.2等)は矢印の少し先に見られますが、星雲は大分淡いようで認められませんでした。 拡大して見ると 中央の星雲と共に何かありそうな感じはするのですが…。 (^^)
 
 天体のクローズUPを狙うのもよいですが、広い範囲でお気に入り天体を見たり 探すのも… 宇宙を感じられる気がします。



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  1. 2013/08/24(土) 16:11:57|
  2. 星野
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NGC6960 網状星雲

 6月8日以来の自宅での撮影です。 撮影前半は白鳥がやっと見えるという悪条件でしたが、贅沢を言っておられず強行しました。 夜半には薄雲が広がったりでさんざんでしたが、12枚撮った中から 何とか半分選べたので以下の画像にしました。 AOO合成です。
網状130815 -rgb 
 TOA150 830mmfL Ha:20'x2 O3:20'x4 計120'  (北は左になります)  8月14-15日
 Hα は 2枚なので大分ザラついています。OⅢは雲がどいたam1:30頃~薄明までの撮影で 4枚ですが青い部分は少しよくなっています。 下はお気に入りの部分のトリムUPです。
網状130815up 

 ボヤキが大分出てしまいましが よかったこともありました。 
 つまり OⅢフィルターで捉えられるナローバンド成分(緑と青の境界付近にあるバンド)がとても豊富で、他の天体ではこんなにハッキリ出ることは少ないのですが、この網状星雲はとても(OⅢが)強いことを実感できたことです。 

  従って、網状は撮影可能期間が長いので今後ジックリ HαとOⅢで撮りたいと考えています。  また、OⅢがなぜそんなに多いのだろう~?と 疑問も残りました。

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  1. 2013/08/18(日) 12:06:23|
  2. 星雲 星団
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ペルセウス座流星群

 新潟県は 魚沼市山中・枝折峠に行ってきました。
設営0 設営1 
 夕方は、低いガス状の雲に覆われていました。 車と望遠鏡は私のものでなく、 『夜の天気予報』 なら神ががり級の本観測隊代表(?)の持ち物です。
 
 pm9時をまわると やはり予報が的中し始めまして、湿っぽい空気ながらも 美しい天の川に恵まれました。
流星は夜半まえから多く、歓声があがるほどの見事なものも現れましたが大三角付近に多く現れました。
 大三角で ”入れ食い状態” が続いたそのあと撮影を始めたので、魚は移動したのでは?…と考え少し外したカシオペア付近を狙いました。 …が カメラの25mmFL視野に収めるのは難しく、かろうじて ”ぼうず” だけは逃れました。
  みごとな流星はペルセウスから離れものが多かったようでした。
流星 1
  EOS60Da  F4.0=25mmfl    ISO1600    60" 1枚もの(流星は1コマのみのため)

 下の説明は少々蛇足ですが…。  

流星図 

 分かりにくいので切り出して拡大してみました。 流星が黄緑から橙色へと変化しているのは、炎色反応と思いますが 定かではありません。  
(画像処理では 明暗・コントラスト調整のみとしてあります)
流星UP   

  ブログ村を通じ最近の記事で、ふたご座流星群の多くの流星が輻射点から放射状に撮れているものを拝見しましたが、その並たいていでないことを今回実感致しました。


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  1. 2013/08/14(水) 17:17:08|
  2. 星野
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伝統的七夕 旧暦の話しなど

 今週も天体の写真は撮れませんでしたが、市内の図書館で以下の本を見つけましたので記事の材料にさせて頂きました。

 藤井旭さんといえば天文ファンにとってはおなじみですが、2007年発行のこの本は多くの著作のなかで、かなり新しいものだと思います。
 
星空を見上げて365日 藤井旭 藤井旭著 誠文堂新光社  
 題名のとおり、元日から始まり大晦日まで一日一話の星の話で読者を楽しませてくれますが、なかには 『そうだったのか…』 とか 『なるほど…』 というものがありましたので、そのなかから 紹介します。 著作権問題に心配がありましたので公知の事実と思われ、(自分が)知らなかった内容を選びました。 

 伝統的七夕
 旧暦の7月7日を現在のカレンダー(太陽暦)の日付にすると下表のようになるのだそうです。 毎年異なり 今年は13日だから お盆やペルセウス座流星群(13日未明)とも重なっています。

   旧七夕aa         日本の暦
 太陰(月)暦 or 陰暦とも呼ばれ、月の満ち欠けを基準にするためズレるのでしょうが、なぜこんなに変わる~? 規則性は 無いようだし? … いんや (誰かの言い方が伝染したか ??)  無くもないのかな~? と大いに悩ましく、この暑いのにまた出かけて この謎が分かりそうな 上右の本を借りて来ました。 (日本の暦 岡田芳朗 著 新人物往来社)  

 …で、太陰暦は 新月~満月~新月…これを1朔望月(さくぼうげつ)と言うそうですが、月の公転周期 約29.5日 正確には 29.5305…を1ヶ月にして、1年としての12朔望月は 約354日だとしています。 これだと太陽暦の365日に対して
11日足りなくなるので、3年ないし2年に1回 は閏(うるう)月を置いて 年13ケ月にしないと 季節に合わなくなり、オリオン座とともに七夕をやることになります。
  ちなみに閏月を設け太陽暦に合わせるのは、厳密にいうと太陰太陽暦というそうで、これを旧暦と言うのが正確なのだと思います。

  どうやらこのへんが上表の日付のズレの数字に表れているようだ…と ほどほどのところで納得することに致します。  
 さらに、今の時代に上表通りにやると 「あれッ 今年の七夕は何日だっけ?…」 と大混乱になるので、月遅れの8月7日と決めて祝うところもあるようです。 しかし…旧暦だと13ヶ月の年は給料が余計にもらえそうです。
 
 話し変わって、大阪の交野(かたの)市/交野ヶ原という 七夕や星に大変縁が深い地域があることも藤井さんの本で紹介されています。
 淀川に流れ込む 天野川(天の川)、星田妙見宮、牽牛石、機物(はたもの)神社、星の森 などなど星に縁の深い名前がたくさんあリ、星にちなむイベントもあるそうです。
 星田神社・星田妙見宮のホームページをご紹介しますので、お立寄りください。

                      http://www1a.biglobe.ne.jp/hoshida/

 天の川、いて座まわりの話し;
 ミルキーウェイとは、よく知られた欧米での呼び方ですが、単にミルクを流したようだからそう呼ぶのだろうと思っていました。 (以下のお話しは既にご存知の方が多いかと思いましたが…)
 下の絵画は ルネッサンス期の画家ティントレット「天の川の起源」で、伝令神ヘルメスが赤子ヘラクレスに女神ヘラの乳を吸わせたとき、吸う力があまりに強く、勢いよく乳がほとばしり星空にかかって ミルキーウェイができたと言うギリシャ神話の一こまです。

ミルキーウェイ ティントレット s 
 余談ですが、この女神ヘラは大神ゼウスの妻でもありました。 一方ヘラクレスはゼウスが人間の女性アルクメネに生ませた子です。 後にヘラはそれを知り嫉妬からヘラクレスに呪いをかけ、ヘラクレスは妻や子を殺してしまいます。 呪いから覚めたヘラクレスは、この罪滅ぼしのため12の冒険に出かけます。 その最初にネメアの森に住む人や家畜を食うライオン退治をすることとなるのですが、このライオンがしし座になるのです。

 …とギリシャ神話は続きます。 ゼウスは神の中の神なのですが 結構血気盛んで多くの女神や人間の女性と子を設けました。 これ等が繰り広げるお話しは、神々の話しにしては思いのほか俗っぽく、つねづねおどろいております…。

 大分脱線しました。下は天の川といて座です。(星座線はステラナビゲータを参考にしました)

いて座 星図線1
                            7/7朝霧高原で撮影のもの
 藤井先生のお話しによると、いて座は 「弓を射る射手」 だけでなく ミルキーウェイのミルクを救うサジに見立てることもあるようです。 またその下の部分は日本では農具の『箕』に例えていたという説もあるそうです。

ひしゃくと箕1  
 
  またタネがありましたら、記事にしたいと思います。

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  1. 2013/08/10(土) 20:16:20|
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すばる望遠鏡のカメラ と アンドロメダ銀河

 先日 国立天文台は、すばる望遠鏡に搭載し、本格的な観測を開始した超広視野主焦点カメラ「Hyper Suprime-Cam(ハイパー・スープリーム・カム:HSC)」が撮影したアンドロメダ銀河の姿を公開しました。
 素晴らしいニュースでしたので、少しばかり調べてみたらビックリ仰天の内容がたくさんありましたので  要点をピックUPし 記事にさせて頂いた次第です。 既に詳しく ご承知のかたも多いかと思いますが…。


HSC f ハイパーシュープリームカム 
 上左はカメラ全体で、高さ約3m、重量3tonの怪物級デジタルカメラで独自開発された116個のCCD素子を持ち、合計は8億7000万画素になるのだそうです。右は直径86cmの第一レンズが見える画像ですが、1.7m鏡筒に 7枚 のレンズが収まっており 『HSC補正光学系』 と呼ぶそうです。  (copyright 国立天文台)


 CCD素子は、浜松ホトニクスという会社が国立天文台と共に開発。  補正光学系といわれる 光学収差や大気分散を補正し、高い結像性能を要求された光学系は キャノンが担当。 また三菱電機は、重さ数トンのHSCを1-2μmの位置精度で制御しながら望遠鏡上で安定した観測姿勢を保持するための機械部品である主焦点ユニットを担当した。 (ヤフーニュース記事より) 

 またチョット蛇足ですが
ウィキペディア によると、望遠鏡は 主反射鏡 有効直径:8.2m 焦点距離:15m
  主焦点F値:2.0(収差補正光学系を含む)=焦点距離16,400mm
 カセグレン焦点F値:12.2=焦点距離100,000mm
 ナスミス焦点F値:12.6(望遠鏡本体の左右に2つ)=焦点距離103,320mm  
 …ということで、主焦点の F値がこんなに低いとは知りませんでした。 さぞかし困難があったでしょうネ。
                        
 
 話し変わって 以下は 6cm望遠鏡で撮ったアンドロメダです。HSC記事と一緒にさせて頂くのもあつかましいですが、超々極端を…ということでご容赦ください。
 すばる望遠鏡の 8.2m(820cm)と面積比でみると…? 6x6/820x820  ですので 18,678 分の 1 です。 比較してもしょうがないのですが…。

M31 FS60C FS60C  L:12'x12枚 RGB;各々4'x6  カメラ:ビットランBJ41L 
 下はφ15cm鏡で、アンドロメダのHⅡ領域を狙ったものです。 HⅡ領域は ところどころに赤く写っています。

M31 H2 UPs 
  TOA 150 830mm fL   L:12'x8 Ha:20'x12  R:4'x8 G,B:各4'x6 (合計 416分)   カメラ:ビットランBJ41L 

 いずれも、既に本ブログに投稿したものですが、改めてアンドロメダに想いを込めまして 再処理して掲載致しました。
 HSCは銀河の星つぶにも迫るそうなので、上のHⅡ領域などは形の特徴が明確に分かるンでしょうネ…。 『何々星雲』…などとカタログでも作って楽しませてくれたらよいのですが、ダークサイドの研究のために作ったカメラですから無理でしょうネ…。


 さて、よろしかったらもう少しお付き合いください。

 今、宇宙研究の最前線は、暗黒エネルギーや暗黒物質の謎(ダークサイド)を解明し、宇宙全体の地図作りに挑もうとしている。 こうした中、「すばる望遠鏡」は最大の強みである視野の広さと高い解像力が、ダークサイドの解明に威力を発揮する。ダークサイドの探索では、80億光年という奥深さを対象にできるだけ広い夜空について、網羅的に調べる必要がある。1個1個の天体の特性ではなく、天体が乗っている宇宙全体の傾向を知りたい。銀河のイメージを何十億個も撮ったり、天体から出る電磁波のスペクトルを何百万個も解析することによって、宇宙の全体像が見えてくる。
 
 すばるの視野がどれくらい広いかというと、旧スープリームカムで8000万画素CCDを搭載した主焦点カメラは、同クラスの望遠鏡に比べ 20倍以上、ハッブル望遠鏡の100倍も広い。新しい「ハイパースープリームカム」はこの旧型の約10倍の視野をカバーしている。
 2017年には、「SuMIRe計画」によって、2400個の銀河について同時にスペクトル解析が行える分光観測装置も稼働予定だ。そうなれば、現在の望遠鏡で1000年以上かかる宇宙の地図作りを(1/200の)5年で完了できる見込みだという。
 (以上 ナショジオ記事より)

 同じような内容ですが、『すばる望遠鏡HP Topics』では次のように言っています; 
 先代のカメラ Suprime-Camは、ダークマター分布の研究ですばらしい性能を発揮し、次々にダークマターの集まりを直接検出してきた。一方、その頃、宇宙の加速膨張が観測され、その原因となるダークエネルギーが大問題となっていました。しかしこのダークエネルギーの謎に迫る観測計画を検討してみたところ、Suprime-Cam では 50 年以上もかかってしまうことがが分かりました。 そこで 『およそ 10 倍の効率 (視野) を持つカメラを作るしかない。』 …と これが HSC 構想の始まりだった。 …ということでした。


 はてさて、昨今 国と国との間でギクシャクしているところが目につきますが、ダークサイド宇宙のような ドデカイ難物を相手に国際的共同研究をより一層進められるなら、少しはましになるンではなかろうかと思いますが…。

 いやどーも長くなりまして…、それではこのへんで… どうもお疲れ様でした。

 
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  1. 2013/08/03(土) 12:15:40|
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北関東は足利市住人です。天体写真、"かも"の木彫を"ものづくり"を取り入れて、ご紹介します。ご意見お寄せ頂ければHappyです。Tsukadom

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