天体写真コレクション 羽刈の里天文台より

冷却CCDカメラによる天体写真の掲示。観測ドームの製作過程や使用器具など紹介しています。

すばる望遠鏡のカメラ と アンドロメダ銀河

 先日 国立天文台は、すばる望遠鏡に搭載し、本格的な観測を開始した超広視野主焦点カメラ「Hyper Suprime-Cam(ハイパー・スープリーム・カム:HSC)」が撮影したアンドロメダ銀河の姿を公開しました。
 素晴らしいニュースでしたので、少しばかり調べてみたらビックリ仰天の内容がたくさんありましたので  要点をピックUPし 記事にさせて頂いた次第です。 既に詳しく ご承知のかたも多いかと思いますが…。


HSC f ハイパーシュープリームカム 
 上左はカメラ全体で、高さ約3m、重量3tonの怪物級デジタルカメラで独自開発された116個のCCD素子を持ち、合計は8億7000万画素になるのだそうです。右は直径86cmの第一レンズが見える画像ですが、1.7m鏡筒に 7枚 のレンズが収まっており 『HSC補正光学系』 と呼ぶそうです。  (copyright 国立天文台)


 CCD素子は、浜松ホトニクスという会社が国立天文台と共に開発。  補正光学系といわれる 光学収差や大気分散を補正し、高い結像性能を要求された光学系は キャノンが担当。 また三菱電機は、重さ数トンのHSCを1-2μmの位置精度で制御しながら望遠鏡上で安定した観測姿勢を保持するための機械部品である主焦点ユニットを担当した。 (ヤフーニュース記事より) 

 またチョット蛇足ですが
ウィキペディア によると、望遠鏡は 主反射鏡 有効直径:8.2m 焦点距離:15m
  主焦点F値:2.0(収差補正光学系を含む)=焦点距離16,400mm
 カセグレン焦点F値:12.2=焦点距離100,000mm
 ナスミス焦点F値:12.6(望遠鏡本体の左右に2つ)=焦点距離103,320mm  
 …ということで、主焦点の F値がこんなに低いとは知りませんでした。 さぞかし困難があったでしょうネ。
                        
 
 話し変わって 以下は 6cm望遠鏡で撮ったアンドロメダです。HSC記事と一緒にさせて頂くのもあつかましいですが、超々極端を…ということでご容赦ください。
 すばる望遠鏡の 8.2m(820cm)と面積比でみると…? 6x6/820x820  ですので 18,678 分の 1 です。 比較してもしょうがないのですが…。

M31 FS60C FS60C  L:12'x12枚 RGB;各々4'x6  カメラ:ビットランBJ41L 
 下はφ15cm鏡で、アンドロメダのHⅡ領域を狙ったものです。 HⅡ領域は ところどころに赤く写っています。

M31 H2 UPs 
  TOA 150 830mm fL   L:12'x8 Ha:20'x12  R:4'x8 G,B:各4'x6 (合計 416分)   カメラ:ビットランBJ41L 

 いずれも、既に本ブログに投稿したものですが、改めてアンドロメダに想いを込めまして 再処理して掲載致しました。
 HSCは銀河の星つぶにも迫るそうなので、上のHⅡ領域などは形の特徴が明確に分かるンでしょうネ…。 『何々星雲』…などとカタログでも作って楽しませてくれたらよいのですが、ダークサイドの研究のために作ったカメラですから無理でしょうネ…。


 さて、よろしかったらもう少しお付き合いください。

 今、宇宙研究の最前線は、暗黒エネルギーや暗黒物質の謎(ダークサイド)を解明し、宇宙全体の地図作りに挑もうとしている。 こうした中、「すばる望遠鏡」は最大の強みである視野の広さと高い解像力が、ダークサイドの解明に威力を発揮する。ダークサイドの探索では、80億光年という奥深さを対象にできるだけ広い夜空について、網羅的に調べる必要がある。1個1個の天体の特性ではなく、天体が乗っている宇宙全体の傾向を知りたい。銀河のイメージを何十億個も撮ったり、天体から出る電磁波のスペクトルを何百万個も解析することによって、宇宙の全体像が見えてくる。
 
 すばるの視野がどれくらい広いかというと、旧スープリームカムで8000万画素CCDを搭載した主焦点カメラは、同クラスの望遠鏡に比べ 20倍以上、ハッブル望遠鏡の100倍も広い。新しい「ハイパースープリームカム」はこの旧型の約10倍の視野をカバーしている。
 2017年には、「SuMIRe計画」によって、2400個の銀河について同時にスペクトル解析が行える分光観測装置も稼働予定だ。そうなれば、現在の望遠鏡で1000年以上かかる宇宙の地図作りを(1/200の)5年で完了できる見込みだという。
 (以上 ナショジオ記事より)

 同じような内容ですが、『すばる望遠鏡HP Topics』では次のように言っています; 
 先代のカメラ Suprime-Camは、ダークマター分布の研究ですばらしい性能を発揮し、次々にダークマターの集まりを直接検出してきた。一方、その頃、宇宙の加速膨張が観測され、その原因となるダークエネルギーが大問題となっていました。しかしこのダークエネルギーの謎に迫る観測計画を検討してみたところ、Suprime-Cam では 50 年以上もかかってしまうことがが分かりました。 そこで 『およそ 10 倍の効率 (視野) を持つカメラを作るしかない。』 …と これが HSC 構想の始まりだった。 …ということでした。


 はてさて、昨今 国と国との間でギクシャクしているところが目につきますが、ダークサイド宇宙のような ドデカイ難物を相手に国際的共同研究をより一層進められるなら、少しはましになるンではなかろうかと思いますが…。

 いやどーも長くなりまして…、それではこのへんで… どうもお疲れ様でした。

 
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